介護職に従事する人は、いろいろな介護予防知識を得ておくことが大切です。
その一つが、ロコモに関する知識です。
ロコモとは、正式名称が「ロコモティブシンドローム」で、日本語では運動器症候群といいます。
運動機能器が機能しなくなる、つまり、起き上がる・立つ・歩くといった動作ができなくなったり、機能低下が起きている状態を指します。
人が何かの動作をする場合、骨や筋肉、神経など、さまざまなものが共同して正常に動作できます。
どれか一つのものが正しく動かないだけで、体全体に影響が及び、それを放っておくと要介護状態に発展してしまうため、介護職を担っている人がいち早く発見したり、予防に心がけることが重要です。
介護職の方は、利用者の介護予防の観点で、ロコモのチェックである「ロコチェック」を実施するとよいかもしれません。
ロコチェックの項目として、片足立ちで靴下をはけるかどうかを見ることができます。
また、頻繁に家の中でつまずいたり、滑ったりしていないかもヒアリングします。
さらに、日常的な家事である掃除機の使用や布団の上げ下ろしなどができるか、2キログラムほどの買い物が苦になっていないかなど、さりげなく聞いてみるのもよい方法です。
歩行に関するヒアリングも、忘れないようにしましょう。
ロコモを予防するには、適度に刺激がある運動を定期的に行うのが効果的とされています。
スクワットや腹筋などを、自分のペースで行えるかもしれません。
バランスの良い食事も重要です。
筋肉をつくるのに必要なたんぱく質を意識して食べることも重要です。
こうしたさまざまな取り組みが、ロコモの予防に大きく役立つのです。