ロコモとは、人の身体の、移動機能に支障を来した状態のことです。
人が歩行するためには、足の筋肉や関節の動きだけでなく、上半身の体重移動や腕の振りなど、全身の運動器を使用します。
そして、その運動器の動きに繋がっているのは、全身に張り巡らされている神経です。
その筋肉や関節、神経のどれかが正常に働けなくなった時、移動が困難なロコモとなります。
歩行に必要な運動器は、適度な負荷を与えられることで刺激を受け、健康な状態を維持することができます。
もし、何の負荷も与えられなければ、身体が運動器を必要ないものと判断し、衰えを加速させてしまいます。
そのようなことにならないためには、運動習慣をつけて、日常的に運動器へ負荷を与えなければなりません。
もし、何の運動習慣もなければ、早い段階でロコモになる可能性が高いです。
そして、ロコモが進行するにつれて、できる運動の種類が減っていきます。
足の筋力が低下すると、自力でまっすぐ歩くのが困難になります。
また、足の神経の衰えが進めば、立ち上がることさえできなくなるでしょう。
そうして、ロコモが進行すると、運動によって、運動器に負荷をかけることが難しくなっていきます。
負荷をかけられないと、運動器はさらに衰え、ロコモが進行するという悪循環です。
その悪循環に陥らないためにも、健康な状態の時から、運動習慣をつけておくことが大切です。
また、ロコモになったとしても、介護サポートによってできる限りの運動をしておくと、ロコモの進行を食い止められる可能性があります。
ロコモになったからといって、運動習慣をなくすのは良くありません。